おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

無職のかたは保険の見積もりはできませんと断られたこと

こんにちは。日凪子です。

新しいおうちさんの引き渡しの前に、もうひとつやらなければならないことがありました。
火災保険の加入です。

27年住んでいる今のおうちさんは父の名義で、保険も父が加入して払っています。
なので私自身は、50歳を過ぎた今日まで火災保険を検討すらしたことがありません。
どの火災保険にすれば良いのでしょう?
まったく見当がつきません。

不動産屋さんのUさんから、
「提携している保険会社から連絡させていただきます」
と言われていましたが、ある程度相場を把握しておきたい気持ちがあり、保険を比較見積もりしてくれる窓口にネットから申し込んだのです。

口コミの評判もよく、ただいまキャンペーン中とのことでした。
保険の相談をするだけで、ドーナツのチケットがいただけます。
早速先方から電話がかかってきました。
ところが。

「申し訳ありません。今現在お仕事をされていないかたは対象外となります」

無職は相談すら受けつけられないというのです。

物件探しの前にファイナンシャルプランナーの無料相談に申し込んだときも、まったく同じことを言われました。
「お客さまは配偶者やご家族と同居されていますか? 年金は受給していますか? おひとりさまで、年金の受給前で、収入がないかたはお申し込みいただけません」

なぜ無職だと、相談にさえのってもらえないのでしょう。
無職だからこそ、この先のライフプランを真剣に相談したかったし良い商品があれば購入もしたのに。
火災保険も確実に加入することが決まっていて、一括で支払えるくらいの資産はあるのに。

保険についてまるで無知だったので、このときは本当に困ってしまって、電話口で、
「お願いします! 保険の支払いは間違いなくするので、相談に乗っていただけないでしょうか」
と切羽詰まった声で拝み倒して、どうにか面談の予約をとってもらえたのでした。

「ただし、キャンペーンにはご参加いただけません。ドーナツのチケットは差し上げられませんのでご了承ください」
「はい、それでいいです。ありがとうございます、助かります」
「本当にドーナツはありませんよ」
「大丈夫です」

ドーナツはありませんよ、を何回言われたでしょう。
ドーナツ目当てで相談に来る無職のかたが、そんなに多かったのでしょうか。

面談当日、近所のコーヒーショップに現れたのは、いかにもやり手そうな男性社員さんでした。
全部で5つの保険会社の見積もりを出してくださり、それをいただいてこの日は帰宅しました。
その場で結論を出さなかったのは、不動産会社さんが紹介してくれる保険会社さんの見積もりも見てみたかったからです。
こちらの担当さんとは電話とネットでのやり取りでしたが、見積もりを見て混乱しました。

金額が倍も違うのです。

やり手の保険員さんのほうが高く、ご紹介の保険員さんのほうは、その半額です。

なぜこんなに違うのでしょう? 紹介だから? 割引価格?

そこにやり手の保険員さんから電話があり訊いてみると、基本となる保険料をいくらで設定するかの違いとわかりました。
やり手さんは1500万。紹介の保険員さんは700万です。

理由は判明したものの、ではいくらで設定するのが正解なのか、かえってわからなくなってしまいました。
やり手さんが高めに設定したほうがいいともっともらしく語るほど、カモにされている気分になってしまって。一方でご紹介の保険員さんは若くやる気がなさげなのが頼りなく感じられて、本当にこんなに安くて大丈夫なのかと思ってしまいます。

両者の値段が近ければ、こんなに悩まなかったでしょう。
2倍の違いは極端すぎて、決められません。

弱り果てた私が向かったのは、ご近所にある「ほけんの窓口」さんでした。
担当してくださったのは、とても感じの良い可愛らしいお嬢さんで、二人の保険員さんが提示した金額を伏せたまま、いくらで設定するのが最適と思うかを尋ねると、

「1000万でいかがでしょう」

と返ってきました。
二人のちょうど真ん中です。
ものすごくホッとして、
「それでお願いします」
と、こちらで契約させていただいたのでした。