おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

こんなに上手に、たためません。

こんにちは、日凪子です。

服をたたむのが苦手です。
ショップの店員さんは、どうしてあんなに素早く綺麗にたたむことができるのでしょう。
私がたたむといびつになってしまって、重ねるとがたがたです。


こんなふうに上手にたためたら良いのですけれど、悲しいことにそうはなりません。
なので極力たたまずクローゼットに下げて収納するようにしています。そうするとシワにもならず、ノーアイロンですぐに着ることができて効率的です。
今のおうちさんは収納がやたら多く、断捨離前はそのすべてを衣類の収納に使っていました。
どのクローゼットにも衣類がぎっしりで、ああこれはダメだ、服が多すぎだと、日々ため息をついていたのでした。

そんななか、リフォームをすることになりました。
お願いしたのは以下の箇所です。

クロス張り替え(全部)
木枠の塗り替え(全部)
スイッチの交換(全部)
照明交換(全部)
キッチン取替
お風呂場丸ごと

見積もりサイトに登録したら、全部で6社のかたが入れ替わり立ち替わり訪問してくださったのですが……。
ここで問題になったのは、クローゼットにぎっしりな服の扱いでした。
クローゼットの扉や内側はリフォーム無しで、外側の木の枠を塗り直すだけだったので、服はそのまま下げておけると思っていたのです。
ところが、

「収納の中身はすべて出して、空っぽにしてください」

この言葉に動揺しました。
え! これ全部たたんで、しまうの? 200着くらいあるんだけど。それに、たたんだらしわになるし、そしたら戻すとき全部アイロンがけしなきゃで面倒くさすぎ。無理!

「えっと……クローゼットにビニールを貼り付けてカバーするのではダメでしょうか?」

それでじゅうぶんなように思えました。
ところが、

「クロスの張り替えをする際、粉塵が大量に発生します。クローゼットの中も粉だらけになってしまいますよ」

「でも、入り口をぴったりふさげば平気そうに見えるんですけど……」

200枚以上もたたんで箱詰めするなんて、考えただけで頭がぐらぐらします。やりたくありません。
けれど見積もりにきたリフォーム会社のかたたちは、それは厳しい口調で言うのです。

「クローゼットにものがある状態では、職人さんたちがお仕事できませんし、そもそも引き受けてもらえません」

これが1番最初に見積もりに来たリフォーム会社さんでした。
他の会社のかたも同じ考えで、某大手さんは、
「一度持ち帰らせてください。会社で確認してみます」
とにこやかに言った翌日にメールで、
「作業部署に問い合わせたところ、リフォームは難しいので今回はご遠慮させてください」
と、あちらから! 断られてしまいました!

ええええええっ、そんなことってあるの? と、びっくりしましたし、落ち込みました。

そこは6社の中で1番大手で、クローゼットを空っぽにしてくださいどころか、「部屋の中のものはすべて出していただけるのですよね?」と当然のように言ってこられたので、やってもらえないだろうな……とは思っていたのですけれど。それにしても、早すぎな「お断り」でした。

もうリフォームなんてヤダ。やりたくない。やめる。

そんなふうにめそめそしていたのですが、

「え、クローゼットの中はこのままで? はい、大丈夫です。できます」

そう言ってくれたリフォーム会社さんが6社中、2社、いらしたのです。
1社は地元の小さな工務店で、もう1社は個人事業主のかたでした。
拍子抜けするくらいあっさり、
「できますよ」
と断言され、1社に至っては、
「食器棚もこのままで大丈夫ですよ」
とまでおっしゃいます。

さすがに食器棚は中身を入れたまま移動して、大事な食器が割れてしまったら嫌だったので、全部出して箱詰めしたのですけれど……。

なぜこんなに違うのか。
おそらく、クローゼットは絶対空にしてくださいと言ってきたかたたちは、実際に作業をするのは別の職人さんたちで、自分たちではないからなのでしょう。

そんなわけで、クローゼットにぎっしりのお洋服はそのままで、クロスの張り替えも木枠の塗り替えもしていただきました。入り口にシートを貼って保護していただいて、なんの問題もありませんでした。
シートを撤去したあと、どこも粉っぽくなんかなっていなくて、あんなに厳しく叱りつけるようにさとされたのは、一体なんだったのかと思ってしまいます。

ただ、7年後の住み替えの際は、クローゼットから服を全部出して段ボールに詰めなければなりません。なので、その作業が少しでも楽になるように、地道に服を減らしてゆかなければな……と思うのでした。