おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

SNSで憧れのアノ人がリアルでは××だったこと。

こんにちは、日凪子です。

hinakonoouti.hatenablog.com

私が体験したSNSの身バレ、第2弾です。
これも非常〜に印象に残っています。
私にとっては天地がひっくり返るような衝撃でした。

というのも、そのかたは私がTwitterで投稿を始める前から追いかけていた憧れの人でした。
言葉遣いが綺麗で品があって、お店やお品物への感想が愛情に満ちています。作り手さんへの感謝と尊敬の言葉を常に忘れない謙虚さも素敵で、本当に心が洗われるような投稿ばかりです。

そのかたがネガティブな発言をしたり、なにかを貶めたりするのを一度も見たことがありません。
きっとリアルでも穏やかで優しくて上品な、素敵なかたなのだろうと思っていました。
私もこんな投稿をしよう、愛情と敬意を込めて好きなもののことだけを語ろうと、Twitterを始めたときお手本にさせていただいたほどです。

前回語ったエアリプの彼女とは、リアルでは絶対に語らいたくありませんが、この憧れの彼女とは仲良くなってお話しできたらなぁ……とひそかに夢見ていました。

そんな彼女との最初の遭遇は、やはり趣味のイベント会場でした。
人気の限定品を購入するため、列に並んでいたときです。
会場ではこの日、魅力的な品々があちこちで売られていて、どこから並べば効率的にすべてを手にいれることができるか、多くのかたが頭を悩ませ、ピリピリしている状態でした。

今並んでいるこの列で買い物をすませたら、また別の列に急いで並ばなければなりません。
ところが、私たちの列の販売を担当している売り子さんの手際が悪く、列が停滞してしまっていたのです。
まだ若いお嬢さんで、おそらくイベントのために雇われたバイトさんだったのでしょう。
ケースから商品を出すにも戸惑って、おろおろしているのが伝わってきます。

初日でまだ慣れてないのね、頑張って!

と心の中で声援を送っていたら、いきなり厳しい声が聞こえました。

「あなた遅い! そんなぐずぐずしてたら列が全然進まないでしょう! みんな、一分一秒を争っているのよ! お店の人にも迷惑よ!」

私の前に並んでいたかたでした。
小綺麗でシュッとした、年齢不詳な女性です。
かなりイライラしていて、売り子さんを容赦なく叱りつけ、急かします。

「ほら、早くっ! 早くして!」

売り子さんはますます緊張して手もおぼつかず、涙ぐんでしまいました。
ベテランの年配の売り子さんがフォローに入り品物をまとめているあいだ、彼女はお店のかたに、それは陽気なフランス語(多分)で、

「オー! ぺらぺらぺら!」

と話しかけ、お店のかた(男性、フランス人)も親しげに、

「ぺらぺらぺら!」

と返し、二人は固く握手し、「ぺらぺらぺら」「ぺらぺら」と話していました。
きっと常連さんなのでしょう。
彼女が購入した以外の品物を、お店のかたがひょいと取り上げサービスで渡すのを、すぐ後ろで見ていた私です。

他にも並んでいる人が大勢いるのに、その人たちの前で一人の常連さんだけ特別扱いしてプレゼントするなんて、あまり気持ちのよいものではありませんよね。
それよりなにより、彼女に叱責された売り子の女の子は涙ぐんだままうつむいているのに、それに対してまったく! フォローがなく、楽しそうにぺらぺら話しているお店のかたにも、もやもやしてしまいました。

彼女がご機嫌で去っていったあと、まだ目に涙をいっぱいためて、それがこぼれないように目をしばしばさせている売り子さんに、
「大丈夫、頑張って」
と声をかけたら、少しだけ笑ってくれてホッとしました。

それにしても強烈な人だったな……とイベントが終わったあともずっと記憶に残っていた彼女が、私の憧れの人だと知ったのは、また別のイベントです。

予約した商品を受け取るため並んでいたら、私の前に並んでいた女性が話しかけてきたのです。
趣味のイベントでは、こうしたことはよくあります。
お互い好きなものが同じなので、すぐに打ち解けられるし、情報交換するのはとても楽しいです。
ただ、問題は、それがあの売り子さんを厳しく叱りつけていた女性だったということでした。

うわぁぁぁぁ、どうしよう。

へんなことを言ったら私も叱られるんじゃないかとドキドキしながら、初めて会ったかのようにおしゃべりを続けていました。
彼女は非常に快活で話し上手で、iPadを取り出し、これまで撮った写真を見せてくれました。
とたんに「え!」と叫びそうになったのは、そこに並んでいた写真が、どれも見覚えがあるものだったからです。
そう、私の憧れのあの人が、愛情あふれる優しい言葉とともにTwitterに投稿していたお写真です。

ええええええええええ!

一人だったら絶対叫んでいました。
あの売り子さんにガンガン文句を言って泣かせていたこの人が、憧れのあの人!?
言葉遣いが綺麗で上品で、作り手さんへの敬意と思いやりにあふれた、決して批判的な言葉を綴ったりしない、私のお手本の聖母のようなあの人!?

ずっとお話ししてみたいと夢見ていた人とリアルで語らうことができて、本来なら嬉しくて幸せでたまらないはずです。
けれど、あのイベントでの彼女の言動がよみがえり、なんともいえない気持ちになってしまいました。

その後もTwitterで彼女の投稿を見るたびに、この上品で優しそうな言葉を紡ぐ人がリアルでは売り子さんを泣かせてるんだ……と、やっぱり微妙な気持ちになってしまいます。
私は人を見る目がないなぁ……。
それとも彼女の裏と表の使い分けが巧みすぎるのでしょうか。