おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

内見その3〜リフォームできない場所


こんにちは、日凪子です。
1LDK40㎡の次に私が検索しまくったのは50㎡前後の2LDKでした。
さらにこの時期立て続けに内見したのは築30年、40年のリフォーム物件でした。

何故急に古い部屋を見始めたのかというと、とある部分が非常〜に気になったからです。
それはサッシでした。
前年に現居のリフォームをした際、サッシも全部取り替えてくださいとお願いしたら、まさかの、

「できません」

とのお言葉に愕然としました。
サッシはマンションの共用部にあたるので、変えられないのだそうです。

「ええええええっ! そうなんですか?」

と声を張り上げてしまいました。

お恥ずかしい話ですが、リフォーム前の私は散らかし魔でした。生ゴミはないものの、床以外のあらゆる棚やタンスやソファーに本や服や箱が積み上げられ、掃除はせいぜい月に一度。窓は自分では一切磨かず、お正月に父と母が泊まりに来たときに大掃除をして磨いてくれるか、お掃除業者さんに頼んで磨いてもらうというのを20年以上繰り返してきました。

両親が高齢になり、実家の近隣に暮らす弟一家の子供たちに愛情が移ったところにコロナも重なって、ぴたりとうちに来なくなってからは、窓とサッシはどんどん汚れてゆきました。
さらに、結露防止に私が考えなしにべたべた貼り付けたテープやシートが貼り付いたままとれなくなったりで、もう窓を見るのも嫌な状態になっていたのです。

リフォームするならサッシは全部変えてもらおう。ついでに窓も新しくしよう。

簡単にそう考えていたのに、できないだなんて!
しかもサッシについているプラスチックのあれこれも大分劣化していて、せめてこれだけでもと申し出てみたら、それもダメでした。
サッシのメーカーに問い合わせたのですが、部品はだいたい10年で切り替わるので同じものはないそうです。
なら似たものでも、と食い下がったのですが、
「申し訳ありません、承っておりません」
とのお返事で、

じゃあどうすればいいの〜〜〜〜!

と弱りきってしまいました。
最終的にサッシのベタベタは研磨剤とメラミンスポンジで落としまくり、それなりに綺麗になったのですが。
あくまでも、それなり、です。
汚れを落とそうとドライバーで削った傷や、27年間染みついた汚れや経年劣化はどうにもなりません。

うちのおうちさんがこのような状態でしたので、古い部屋のサッシがリフォームすることでどう変わっているのか見てみたかったのです。

築30年。
築40年。
築50年。

フルリフォームしたお部屋はどれも新築のように綺麗でした。
けれど私が1番気になっていたサッシは、古く汚ないままでした。
中には二重窓にリフォームしているおうちもありました。その場合も内側には新品のピカピカの窓とサッシがありますが、外側には古い窓がそのまま残っています。

サッシって本当に変えられないんだ……。

もうひとつ、リフォーム仕立ての綺麗なお部屋で目立っていたのは黄ばんだインターホンで、これも私がリフォームをお願いしたときに「変えられません」と言われてしまったもののひとつでした。

リフォームは万能ではなく、変えられないものもあるのです。
そのことを胸に刻んで、今の私は週に一度窓とサッシを欠かさず磨いています。

そして次のおうちさんの窓とサッシは、絶対に大事に大事に扱おうと心に誓ったのでした。