おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

引き渡し日のあとで

こんにちは。日凪子です。

ついに新しいおうちさんの引き渡し日がやってきました。
今回は売主さんを担当されている不動産屋さんのお部屋をお借りします。
司法書士さんも同席し、登記簿の手続きがはじまりました。
まず司法書士さんが銀行に電話をして、売主さんの口座に購入代金の振り込みが完了していることを確認します。
ちゃんと振り込まれているか、ちょっとドキドキしてしまいました。

大丈夫でした!

すべての手続きが終わり、売主さんから新しいお部屋さんの鍵をいただきました。

前回もアップしたこちらです↑
宝石箱みたいですよね。

事務所を出ると、ここまで担当してくださったUさんが笑顔で、
「おめでとうございます」
と言ってくださり、ジーンとしました。
「ありがとうございます、Uさんには大変お世話になりました。7年後、今のおうちさんを売るときにまたお世話になるかもしれません。そのときはどうかよろしくお願いします」
「はい、いつでもご連絡ください」

1年に及んだ物件探しの中で、新しいおうちさんの価格が下がるたびにこまめに連絡をくださったのはUさんおひとりでした。
おうちさんがついに希望の額まで下がって、それでもまだ迷う私の背中を押してくださったUさんの言葉も忘れられません。
Uさんに担当していただけてよかったです。
本当にありがとうございました。

さて、宝石箱入りの鍵を持って次に私が向かったのは、新しいおうちさんの賃貸管理をお願いしている不動産屋さんです。
6本の鍵のうち2本を渡して、
「これからお世話になります」
と、あらためてご挨拶します。
「入居者の募集は明日からかけます」
「入居の申込みがあるといいんですけど」
「そうですね」
「サッシを大事に扱ってくださいという一文はやっぱりつけられませんか? それとカビは借主の責任になることも記載しておいたほうがよくありませんか?」
「いやそれは……かえってトラブルのもとになるのでやめておきましょう」
この後に及んでもモンペな私に、社長のMさんは苦笑していました。
「入居者にマンションの規約を渡さなければならないので、日凪子さんもってきてくださいますか。コピーします」
この言葉に固まってしまった私です。

「え、ありません」

「Uさんから受け取りませんでしたか」
「他の資料や証明書と一緒に分厚いファイルで受け取りました」
「それで大丈夫です」
「あんまり分厚くて重くて邪魔だったので、いただいたその日にいらなそうなものを片っ端から抜き出してゴミに出してしまいました」
「ええ!」
「ごめんなさいっ!」

マンションの規約なんて読まないし、必要ないと思ったのです。
どうせ常識的なことしか書いていないだろうし、なにかあったらその都度管理会社に訊いて対処すればいいだけだしと……。

「管理会社から取り寄せると、5千円くらいかかるかもしれません」
「そ……そうなんですか。仕方ないです。お願いします」

5千円、痛いです。
わかっていたら捨てなかったのに。

「Uさんが控えを持っているかもしれないので、一応訊いてみます」
「……申し訳ありません」

恥ずかしくて顔を上げられません。
幸いUさんが控えを持っていて、管理会社での再発行は免れたのですけれど……綺麗にご挨拶して別れたUさんにこんな失態を知られてしまい、またまたお手数をおかけてして、伏せた顔は熱くなる一方です。

ああ、Uさん、本当に最後の最後まで大っっっ変っ! お世話になりました!
Uさんがご縁を結んでくださった新しいおうちさんを、きっと、うんと大事にします。