おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

80歳くらいでお終いにできたらいいな、と思うのです。

こんにちは、日凪子です。

はてなブログさんをはじめてから、はや3ヶ月、100個目の記事になります。
予告通り少し真面目な話をしてみようと思います。

みなさんは何歳まで生きたいと思いますか?
私は80歳くらいで、あまり苦しまずに終わりにできたらいいなぁと夢想しています。
一応90歳までマネープランを立てていますが、そんなに長く生きるのは色々しんどそうです。
それは、私が体のあちこちに不具合を抱えているせいかもしれません。
40代半ばに大きな手術をしてから、私の生活は激変しました。
手術の後遺症で左腕がすぐにだるくなり、その影響で肩や首もおかしくなってpcで長時間の作業が厳しくなり、仕事からも遠ざかりました。
50歳になった今も体のどこかしらに不具合を感じながら、ゆるゆると無職生活を送っています。

定期的に通う病院は増えてゆくばかりで、50歳でこんなふうでは60歳、70歳はどうなってしまうのだろうと心配になります。
眼科の先生からは、このままだとあなたの目は80歳までもたないわよ、と言われていて、それも長生きしたくない原因のひとつになっています。
目も見えなくなって、歩けなくなって、他にもあちこち不具合だらけで、それでも90歳まで生きたいかと問われたら、根性のない私は、ごめんなさい、無理です、と即答するしかありません。

一人で日常生活が成り立つうちに終わりたい。

それが私の切なる願いです。

なら、健康な体であれば90歳、100歳まで生きたいか?
それも、はい、とは答えられません。

仕事を離れてから、心が日々鈍化してゆくのを感じています。
手術をする前は、仕事がすべてでした。
あらゆる時間と労力、思考を、ただ仕事だけに集中させて、ひたすら働いてきました。それが私の一番やりたいことで、私の人生はずっとそのためにあったし、それ以外は割とどうでもよかったのです。

なのに、あんなに私のすべてだった場所から遠ざかっても、あまり辛いと感じていません。そんなふうに思う気持ちまで薄れてしまっていて。それなら他に夢中になれることを見つけようと思っても、やりたいことは特にないのです。
自分の中からごっそり抜け落ちていった部分が、そのまま空洞になっているようで、のんびり、だらだら、日々が過ぎてゆくばかりです。

人生に対して、もう、いいかな、というおだやかな諦めがあって、あとは体をいたわりながら、ゆるゆると余生を送って、一人で生活できるうちに終われたらいいなぁと、やっぱり思ってしまうのでした。

なんだか今にも寿命がつきそうな書きっぷりですが、実際はまだそこまで深刻ではありません。私と同じくらいのお歳のかたなら、みなさん、そこそこ体に不具合を感じておられるでしょう。
きっと私が根性なしなのです。

真面目な話というよりも、暗い話になってしまいました。

けど、3ヶ月毎日ブログを書き続けて、今日で100記事目になって、ああ……まだ、こんなことができたんだな……と、ちょっと胸が熱くなりました。毎日こつこつ積み立てていって、3ヶ月で結構な量になっていますよね。

そして、こんなとき思い出すのは、私が30代に入りたてのころにお世話になった女医さんの言葉です。
40代半ばに大きな手術をする前、30代になったばかりのころにも同じ病気の疑いで日帰り手術をしています。そのときはまだ若かったので気が動転して絶望しかありませんでした。
仕事が頑張っても頑張ってもまったくうまくいかず、喘いでいた時期でもあります。
もうどれだけ頑張っても、きっとなにも変わらない。
それなら今終わってしまってもいいんじゃないか。
そんなふうに悲観的になり、担当してくださった女医さんに泣きながら言ったのです。

「わたし、仕事が全然うまくいかなくて、なにもないんです。だからここでお終いでも、もういいです。もうじゅうぶんです」

そんな私に、女医さんは優しくこう言いました。

「人生なんて、なにが起こるかわからないものよ。私の友人も仕事で悩んでいて、あなたと同じようなことを言っていたけれど、リハビリで通っていた整体師さんと結婚して、幸せに暮らしているわ。仕事が恋人だから一生結婚なんかしないって言ってたのにね」

このときは、ただ優しい口調に慰められてポロポロ泣き続けるばかりで、その言葉が胸に沁みることはありませんでした。
幸い手術の結果は問題なしで、私は日常に戻ってゆきました。

ちょうど桜の咲くころです。それから数ヶ月後、太陽が照りつける真夏のある日、私の人生が一変することが起こるのです。
それをきっかけに仕事が順調に回りはじめました。
もう無理だと思っていたことが次々実現していって、輝かしい光の中にいるようでした。

そうして、なにか大きなことを成し遂げるたびに、あの女医さんの言葉を思い出したのです。

「人生なんて、なにが起こるかわからないものよ」

本当にその通りでした。
30代で手術をすることになって、もうこれで全部終わりだ、私の一生はなんだったんだろう、と泣いていた私は、そのたった数ヶ月後に素晴らしい未来が訪れるなんて、まったく想像していませんでした。

だからもしかしたら、80歳でお終いにできたらいいと夢想しながらゆるゆる生きている50代の私にも、この先また、なにかに没頭する日々が訪れるかもしれません。
人生はなにが起こるかわからないのですから。