おうちさんとわたし。

無職おひとりさま50代女性の家づくりと日常

この夏マンションで起きた異臭事件

こんにちは、日凪子です。

この夏、わたしが暮らすマンションである事件がありました。
8月に入ったころからでしょうか? 洗濯物を取り込むためベランダに出たら、なんともいえない匂いがただよっていたのです。
肉の脂身が腐ったような臭いというか。
気持ちが悪くなるような臭いでした。

どこかのおうちでお肉を焼いている? ホルモン焼き? 

そんなことを考えながら、急いで洗濯物を取り込みました。
翌日、ベランダに出たときは匂いも消えていたので、やっぱりなにかおかしなものを燃やしたのだろうと思っていたのです。

その翌週、またベランダで同じ匂いがしました。
さらにその翌週も。

だいたい1週間に1度くらいのペースで、ベランダに悪臭がただようのです。

ひょっとしてエアコンの室外機の中に鳥の死骸でも入り込んでいて、それが腐って匂いを放っているんじゃないかと、びくびくと室外機のカバーを外して中をのぞいてみましたが、なにもありません。
匂いは我が家の室外機からではなく、やはりどこか別の部屋からただよっているようです。

カレンダーに匂いがした日をつけてみると、やはり週に1度くらいです。
この日になにかしているのでしょうか?

9月に入り、匂いはさらにパワーを増してゆきました。
ある暑い日にベランダに出た瞬間、生ゴミをぶちまけたような匂いが押し寄せてきて、慌てて窓をしめました。
この匂いかたは、尋常ではありません。
台風があった日が特に酷く、東のベランダ側だけではなく別室の北側の窓を開けても、生ゴミの匂いが入り込んでくるのです。

もしかしたらベランダに生ゴミを置いているのかも。

それなら匂いがする日と、しない日があることの説明がつきます。
この真夏のカンカン照りの下に生ゴミを放置すれば、こんな悪臭が放たれるでしょう。

ベランダに大きなハエが一匹飛んできたのを見て、さらにその考えが強まりました。
こんな大きなハエ、このマンションに住みはじめてから見たことがありません。
ベランダに放置されたゴミにハエがたかっている様子を想像し、ぞっとしました。

なんとかしなければなりません。
普通は管理会社に相談するのでしょうが、私は今のおうちさんの管理会社さんとは色々あって、まったく信用していないのです。相談してもいたずらに時間だけが長引いて、結局なんの解決もしないという疑いのほうが強く、自分でなんとかしてみることにしたのです。

春に、ベランダから中庭へタバコの吸い殻が投げ込まれることが続いた際、1階の住人のかたがビニールパックに入れた吸い殻をマンションの掲示板にピン留めし「落とさないでください」と貼り紙をされました。
管理会社のおざなりな注意喚起の貼り紙なんかより、よほど効果的だったと思います。
それを同じことをしてみました。

「ベランダに生ごみを出されているかたへ。悪臭がひどくて困っています。ゴミはゴミ置き場にお願いします」

そんなことを書いた紙を、エレベーターの中に貼り付けたのでした。
金曜日の夜に貼った紙は、土曜日、日曜日とそのまま貼られておりました。

が、月曜日にまたベランダで悪臭が!

まだ貼り紙を見ていないのか、それとも見ても見ないふりなのか?

あらたに赤いマジックであちこち強調した紙を貼り直しました。
けれど、この紙は当日のうちにはがされてしまったようで、翌日、マンションの掲示板に、こんな貼り紙がありました。

「マンション内の異臭については、管理会社と組合で捜査中です」

「マンション内に貼り紙はしないでください」

まぁ、仕方ありません。
きちんと調べてくれるならそれで良いです。けど、きっとまただらだら長引いて、目立たない注意の紙を貼って終わりだろうな……と期待してはいませんでした。
もし、管理会社の貼り紙で効果がなかったら、またエレベーターに貼り紙しようと決めていたほどです。

けれど異臭を放っているのは一体どの部屋なのか?
私が疑っていたのは私の上の部屋と、隣の部屋でした。
どちらもこの1年内に転入してきたかたたちです。
隣は高校生の息子さんとお母さんで住まわれていて、廊下でお話をしたこともあります。普通に常識のありそうなかたなので、怪しいのは上の階だと推測していました。
そちらは企業が借りている部屋で、30代くらいの、もっさりした男性の一人暮らしです。
多分あの男性が、春先に吸い殻を中庭に投げ込んで、この夏ベランダに生ゴミを放置している犯人でしょう。小太りで猫背ぎみで、動きが億劫そうで雰囲気が暗くて、いかにもそんなことをしそうです。

もちろん、私の勝手な決めつけだったのですが……。

管理会社の貼り紙から1週間が経過しました。
その間、悪臭はおさまっていたものの、いつまた復活するのではないかと、朝、ベランダの窓を開けるたびに鼻をくんくんさせていました。
掲示板に続報が貼られることもなく、やっぱりあの管理会社はアテにならないと思っていたのです。

長くなったので続きます。
このあと衝撃の展開が待っていたのでした。